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2004.05.10

迷惑防止条例違反の起訴で教授解任は正当か?

 女子高生のスカートの中を手鏡で覗こうとしたとして、東京都迷惑防止条例(迷惑行為)で逮捕された男性について、勤務先だった早稲田大学の理事会が、5月7日に解任することを決議したことが報道されている。

 この事件については、逮捕直後から、この男性が、有名な経済評論家で、テレビにも多く出演していたことから、色々なメディアが大きく取り上げていた。

 この男性は逮捕・勾留後、事実を否認して争ったために、公判請求されたと言われている。

 しかし、刑事裁判には「無罪推定の原則」がある。つまり、有罪判決が確定するまで、被告人は無罪と推定されなければならない。
 ところが、報道によると、早稲田大学は、解任の理由として、「教育上の影響や社会的責任を考慮した」と説明しているようである。

 実際、民間企業などにおいては、起訴されただけで、「無罪の推定」があるはずなのに、その時点で解雇されるようなことは多くある。

 民間企業の場合には、企業が一方的に決めた就業規則の中に、「会社の名誉や信用を著しく毀損したとき」に懲戒解雇することができるというような規定が入っていることが多く、会社の業務とは関係ない事柄で逮捕されたような場合には、それがマスコミで大きく報道された場合には、この規定を根拠として懲戒解雇し、他方、特にその事実が公にならなかった場合には懲戒解雇にならないということがある。

 しかしながら、これでは、マスコミに報道されるかどうかという極めて偶然の要素によって、懲戒解雇という重大な結果を招くかどうかが決まることになり、極めて不公平である。

 今回の事件の場合、被疑者・被告人になった男性は、有名人だったために、必然的にマスコミによって大きく報道されることになった。

 しかし、彼が、実は冤罪だった場合、その責任は果たして誰がとってくれるのだろうか。

 ちなみに、本日(5/10)、東京地裁では、東京都迷惑防止条例違反の被告人に無罪判決が出されている。
 痴漢関連事件では、通常の刑事事件よりも無罪率が非常に髙いと言われている(この点については、痴漢冤罪ネットワークの活動が参考になる)。
 その意味でも、「無罪の推定」の原則は、もっと尊重されてしかるべきだと思われるが・・・。

【today's back music】
 Gregg Karukas/GREGG KARUKAS (MKMU-1001)
 さわやかなSmooth Jazz!

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Comments

Owners in metro locations invested HALF a lot more on renovation projects, on average, than their non-metro equivalents in 2013.

Posted by: cheap furnishings shop peterborough | 2015.08.18 at 10:52 AM

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